第20回日本山岳耐久レース(ハセツネカップ)初参加!
2012年 10月 16日
ロードはフルマラソン1回、トレイルは20キロ以上走った事のない私ですが、無謀にも15時間前後でのゴールという目標を立てて参加してきました。
ハセツネを知らない方の為に軽く説明しますと、奥多摩山域の1000~1500mの山岳地帯で行われる71.5キロの山岳レースです。制限時間は24時間以内で、エイドは一箇所のみ、自分が必要と思われる装備(水、食料、地図、雨具等)は自分で背負って走るという厳しいレースです。
大袈裟に言うと「無事生還すること」がコンセプトです。
今や156キロのUTMFや、415キロのトランスジャパンアルプスレース等、もっと過酷なレースは沢山ありますが…
世界的クライマーの長谷川恒男さんが、ヒマラヤのピークをアタックするには24時間寝ないで行動できる体力と気力が必要だと、トレーニングとして行われたのが始まりです。
今回初めて走ってみて装備の点などで、これから走られる方の参考になればと思い書かせて頂きます。まずは食料から
走りながら素早く補給できる様に、ショッツやパワージェル、アミノバイタル(ゼリー)、ベスパ、スポーツ羊羹を持って行きました。ショッツやパワージェルは、コンパクトで素早く補給できますが甘ったるい後味が残り無駄に水を飲んだ気がします。ベスパは、天然アミノ酸のパワーが効きますがカロリーが18kcalしかない為、ショートレースやプラスα的な感じがします。アミノバイタルパーフェクトエネルギーは、アミノ酸5000mgに加え180kcalもあるので、かなりの持続力を感じました。
長距離レースは、内蔵をやられる事が多く筋肉に血液がどんどんいって、内蔵には血液がいかなくなってしまうので、消化吸収する機能が極端に落ちてしまいます。
今回私も第二関門以降に陥ってしまい、ジェルや水分を補給しても吐いてしまいました…脱水気味になると胃液がでなくなりますます食べ物を受けつけられなくなります。
トップランナーは走りながら補給するので、ジェル以外の選択肢はないかもしれませんが、出来れば噛んで食べる物、ナッツやドライフルーツやグミみたいな物もあった方が唾液がでて有効かもしれません。
ザックは、5年前位に買ったキャメルバッグのトレランザックですが、ウエストベルトがポケットになっていないのでジェルの補給の度にザックを下ろさなければならず不便でした…
ハイドレーションは、2ℓのスポーツドリンクに500mlの水を追加して薄めていれました。
原液のままだと濃すぎて甘ったるいので薄める方が多いです。何倍にするかはお好みで。
第二関門で、1.5ℓのスポーツドリンクか水を給水できますが、私の時点でスポーツドリンクは500mlまでさらに遅く着いた人は水のみの補給になっていました。スポーツドリンクの方がという方は、粉を持参した方がいいかもしれません。
ストックは、ブラックダイヤモンドもウルトラディスタンス120cmを使用しました。トップランナーはストックは使わない方が多いですが、私は無かったらゴール出来なかったと思います。
今回膝が途中で駄目になってかなり体重をかけて使いましたが、折れる事なく使えました。カーボンは折れるリスクがありますが、岩に挟まって荷重をかけたりしない限りかなり強いなと感じました。
トレーニングを積んで自信のある方以外は、ストックは絶対持った方が良いです。
ライトは、ブラックダイヤモンドのスポット(旧モデル)を使いました。登っている時は問題ないのですが、走っているときはかなり前方を照らす為、若干光量不足でした。トップランナーはストックを持たないのでハンドライトを併用できますが、ヘッドライトのみの場合はもっと光の強いものが良いかもしれません。電池交換はオキシライド使用で1回だけの交換で済みました。交換中は真っ暗闇での交換で手探り状態だったので、やっぱりハンドライトはあった方が良いかもしれません。
ウェアは、第2関門までの42キロはタンクトップだけで走りました。当日の最低気温は17、18度との予報でしたので山の上とはいえ結構暑かったです。第二関門以降は薄手のナイロンジャケットを一枚羽織りました。しっかり走れる人であれば雨具までの装備は必要ないかもしれません。
緊張のスタート前!
スタート!!したけど動かず…
大渋滞!!
第一関門! やっとここからストックが使えます。
第二関門! ブルーシートに寝そべった途端、両足攣ってもがいてました…
ゴールはこんな感じ!
途中綺麗な夜景もありましたが、きれいに撮れず。
明るくなってのゴール!ヘットライトが虚しい…
目がいっちゃてます…
ちなみにタイムは第一関門 4時間55分、第二関門 9時間24分、第三関門 14時間23分
ゴールは17時間46分でした。
ゴールでずっと待ってくれていたお二人有難うございました!
第二関門以降膝を痛めて下り歩かざるを得なかったのが敗因ですが、膝を痛めたのもトレーニング不足や膝のケアを甘く見ていたのは自分の責任です。
是非また来年リベンジしたいと思います。
コース自体はシングルトラックが多く、夜景が見えたり、神社の境内を走ったりと、とても素敵なコースでした。
ロードレースと違って次の日の筋肉痛もそれほどではありませんでした。
ハセツネの参加者は10代から80代までと幅広い選手の層が参加します。
人それぞれ目標は違いますが、完走をするだけでも意義があると思います。
三浦雄一郎さんもまたエベレストにチャレンジするらしいですが、
目標がある限り、何歳になっても人は進化できるんだなと感じます。
是非皆さんもチャレンジしてみてはいかがでしょうか!