【札幌から車でわずか1時間というお手軽さ】
↑ スタート地点にて。準備はばっちり!
美々川(びびがわ)と聞いても、どこにあるのか知らない人も多いかもしれません。
美々川が流れているのは新千歳空港のすぐ東側。川の横を国道36号が走っており、札幌や道央エリアの住民にとって、実はけっこう身近な川なんです。
川名をそのまま読み取れば「美しい美しい川」ということになりますが、美々川の「びび」はアイヌ語の「ペッ・ペッ」を現代語に置き換えたものとされており、「ペッ」は「川」の意味なので、本来のアイヌ語的に訳すると「川また川」あるいは「川だらけ」というところでしょうか。
なお川といっても、美々川の流れる様子は最初から最後まで、ディズニーランドの「カリブの海賊」みたいな感じ。
白波が立つ「瀬」などは一切なく、小さな湿原の中を静かに、そして穏やかに、北から南へ向かって流れています。
↑ 美々川は新千歳空港のすぐそばを流れています
今回は、新千歳空港の滑走路からほど近い「松美々橋」という橋のたもとを出発し、ウトナイ湖の北に位置する「タップコップ親水公園」までの約6.5キロを2時間ほどかけて漕ぎ下る、のんびりプランです。
ちなみにスタート地点に設置されている川の案内板はこんな感じでした ↓↓↓
↑ 地図上の、いちばん上の赤丸から下の赤丸までが今回のコース
そして、これからフネを出す松美々橋付近の流れは、下の写真のような感じ。
これでも一応、写真の下から上方向に向かって、ゆっくりゆっくり流れてるんです。
素敵でしょ?
↑ 人が歩くよりちょっと遅いくらいの早さで流れています
【下りはじめは、ちょっとした探検クルーズ気分!】
フネの組み立て、着替えなどの準備を済ませ、いよいよ流れの中へと漕ぎ出します。
流速こそゆったりですが、スタート直後は川幅が狭く、フネのコントロールがなかなか大変です。しかも蛇行がかなり激しいため、初めてカヌーに乗るというスタッフはフネが川岸に引っかかるたびに「ぎゃー!」とか「ヤバイー!!」とか、そりゃあもう大騒ぎ。周囲はヨシが茂る湿原なので姿こそ見えないものの、楽しげな絶叫だけがあちこちから聞こえてきます。
↑ スタート直後は川幅が狭く、なかなか忙しい!↑ カヌーが初めてでも全然こわくないのが美々川のいいところ
↑ スタートから美沢合流点までの空撮。古い川の跡も見えます
【支流・美沢川の合流点から、美々川下りはぐっとのんびりに】
狭い区間をワイワイ言いながら漕ぎ下ること約30分。美々川は、西側から流れてくる支流・美沢川と合流して川幅が一気に広がります。同時にスタートから続いた右へ左への忙しさも一段落。
もともとのんびりの美々川下りですが、ここから先はさらにのんびりとなり、漕いでいても自然に鼻歌を歌いたくなるほどです。今日がカヌー初めてというスタッフもすっかりパドリングに慣れ、川下りの楽しさにハマった様子。
そう、「初めてでもこわくない」。これが美々川下りの最大の魅力なんです。
そんな川が札幌からたった1時間のところにあるのですから、素晴らしいとしか言いようがありません。
↑ 川幅が広くなりコース取りも自由自在。川の上での会話も弾みます
スタートから約1時間。
コース中、唯一の上陸ポイントである「第二美々橋カヌーポート」でいったん休憩を入れ、フネと漕ぎ手をすべてシャッフル。
今まで乗ってきたフネとはまた違った乗り心地、漕ぎ心地を体験しながら、ゴールの「タップコップ親水公園」へと再出発です。
↑ 第二美々橋カヌーポートで全員フネを交換。これまた楽し!
さて、漕ぎ出してからほぼ2時間。
楽しかった美々川下りもゴールが近づいてきました。
「タップコップ親水公園」のすぐ横の植苗橋には「カヌー終着点」という大きな垂れ幕がかかっています。
ここから下流は、サンクチュアリにもなっている野鳥の楽園・ウトナイ湖の一部に入っていくため、鳥たちのパラダイスを守るためにもルールを遵守し、ここで終了とするのがマナーです。
↑ ゴールの「タップコップ親水公園」へ向かってラストスパート↑ 「終着点」の垂れ幕が見えてきたら、左手がゴールの親水公園↑「タップコップ親水公園」ではハクチョウさんが出迎えてくれました 参考までに、美々川を下るフネは、カナディアンカヌー、ファルトボート、シットオンカヤック、インフレータブルカヤック(ダッキー)など、ほぼ何でもオーケーです。もちろん秀岳荘白石店2F「カヌーコーナー」でもご相談に乗りますよ!
ビギナーでもベテランでも優しく迎えてくれる名流「美々川」。
みなさんもぜひ一度、漕ぎ下ってみてはいかがですか?