利尻滞在も3/12のこの日が最後。
まだ日も昇る前の早朝、宿を出ると予報通り風がほとんどありません。
4日日間の中ではやはり1番コンディションがよく、
期待値も高まります!
実は今回一緒に利尻に行ったメンバーの1人が、
利尻在住の方と繋がっており、3/12にピーク狙いで
利尻に入山するとの情報を 前日3/11にキャッチ、、、!
「明日はチャンスだよ」と。
そこで、厚かましくも同行しても良いかお願いしてみたところ、
そのお願いを快諾してくださりました
ということでこの日は5人のメンバーで、
夏の登山道もある、長官山ルートで利尻山頂を目指します!
1日目のモービルスタート地点に5時集合で
ヘッドライトをつけて準備開始。
1日目に引っ張ってもらったルートとほとんど同じですが
その時より雪が締まっており、辺りも暗いせいか、
なんだか妙に緊張します。
日の出からしばらく時間が経ちますが、東側に大きな尾根があるため
この先もまだ日陰。体温が上がり過ぎることなく、本格的な登り出しの前に
体力のロスは少なかったように思います。
沢を詰め切ったあたりの標高750m付近。
別の惑星にきてしまったのだろうかと錯覚するほどに
白と青だけの世界が広がっています。
早朝だからこそ見ることのできる空のグラデーションも
見事。しばし時間を忘れて見入ってしまいました。
ここからスプリットボードにクランポンを装着。
時間帯もあるでしょうが、かなり雪は硬くなっています。
ひたすらジグを切って登る。雪が硬く、
エッジに体重を乗せなければすぐズルズル滑ってしまいます。
尾根に乗ってからは雪が風の影響を大きく受けているため
板をつけた状態ではかなり歩きづらいところも。
夏道に合流する直前でシール登行がかなり厳しくなり、
ここからブーツアイゼンとピッケルにチェンジ。
この辺りが標高およそ1200m
次第に背後から雲が。予報とは違い、北寄りの風になりました。後ろからの風なのでそこまで辛くはありません。視界は無くなってしまいましたがこのまま避難小屋を目指します。
小屋で休憩をとる間に、天気をチェック。この状況は長くは続かないとのことでそのまままだ上を目指します。
標高を上げていくと、時折雲が抜ける瞬間も。メンバーもだいぶ疲れていたと思いますが、この景色に助けられ歩を進めていきます。
9合目まできました。「ここからが正念場」というのもここからピークまでは標高差300m程。斜度もきつくなります。
ですが、晴れ間にピーク付近が見え隠れしメンバーのテンションも急上昇。
雪付きがあまり良くなく、滑走は9合目からという判断で、ここに板を置きザックだけ背負って登っていきます。爪しか刺さらないようなところが続きます。
9合目を過ぎると風もかなり強まってきました。晴れては曇りの繰り返し。
ピークは目前。爆風に晒されています(笑)
そしてついに、、、!少し待つと、ローソク岩や海も見え最高のローケーションに。
スタートから実に約7時間。ちょっと時間がかかってしまいましたがなんとかここまで来れました。普段は滑るのが目的なのでアグレッシブにピークを目指すことはないのですが、この日ばかりはやる気満々。
次はいつかわからないとなると、意外といつもやらないことをやってしまうものなのでしょうか。新たな自分の側面も垣間見た気がします。
強風と寒さで10分も経たないうちに下りへ。9合目から滑走し3時ごろに下山しました。(滑走動画は後日)
帰りのフェリーの時間が迫り、急いで温泉で汗を流しフェリーターミナルへ。最後の最後まで素晴らしい景色を見せてくれました。
今回は本当に人やタイミングに恵まれた旅となり、また、島民の方々の暖かさも含め利尻島の懐の深さが感じられた4日間でした。車で1時間もあれば一周できる島ですが、遊び尽くすには4日間では短か過ぎますね。
そして最後にこの日アテンドしていただいたトオルさん。本当にありがとうございました。(写真何枚かお借りしました)また必ず遊びにきます!
ちなみに普段は地元のホームセンターを営まれています。釣具などの遊び道具もたくさん売っていますよ。
それでは3部作の長編となりましたが、利尻バックカントリーツアー4Days のレポートはこの辺りで結びにしたいと思います。ありがとうございました。
後日、この日の装備の紹介もさせていただきたいと思います。