御来光。
それは、1日の始まりの光。
これが、毎日のように繰り返され、
澄み渡った空の日は絶景となる。
ベットの上でいびきをかいているときも、光が絶え間なく、山から、海から朝日が昇る。
そんなことを、しみじみと感じさせられるひと時を赤岳山頂にて過ごしてきました。
前夜、
3人の男たちは仕事を終えて銀泉台赤岳登山口に向かう。
林道は、鹿だらけ。叫びあう鹿の鳴き声。
満点の星空。
たくさんの星の光がゆらゆらうごめいているのが肉眼でわかる。
2時間の限られた睡眠時間で目覚める。
冬の始まりを感じせられる気温。
ぽかぽかのシュラフからの脱出が困難な状況でした、、、
午前3時、行動開始
真っ暗の登山道を3つの光が駆け巡る。
夏に来た時、雪渓が残っていて歩きづらかった印象だが、
今回は暗さで歩きにくい。
霜柱がザクザクと音を立てる。
闇に包まれたコマクサ平が、月に照らされる。
第4雪渓を越えたころで、
わずかなオレンジ色が背後から迫りくる。
山頂では、双樹バリスタがコーヒーを入れてくださる。
その温かさが毛細血管の隅々まで染みわたる。
待ち望んでいた光が宇宙の遥か彼方から、
ここまで届いてくる。
『美しい』の一言に限る。
これぞ、熱々の一杯のコーヒーと晴天の空から現れる太陽の光。
最高という言葉は、この瞬間にふさわしい。
我々の後ろの大雪山系も赤く染まる。
一眼のシャッターボタンが止まらない
心は温まったが、身体はすっかり冷え切ってしまった。
コンパスが、次の目的地を指す。
徐々に青色に変わりゆく空。
雲海が見える。
こんな天気の下にいるのが罪深く感じるほどだ。
小泉岳を越えると、堂々としたトムラウシ山が姿を現す。
この辺りの紅葉は、すっかり時期が遅かったようだが、
高原沼一帯は、秋の色に輝いていた。
緑岳登頂
白雲岳避難を経由して、
白雲岳登頂
360度、すべてが完璧
ここで、今回、赤岳の本来の目的を打ち明けると、
「丸太あげのボランティア活動」でした。
しかしながら、
受付は8時からだったみたいで、
その前の‘‘あそび‘‘と言えば
『御来光』。
というわけで、
あそびすぎたことに気が付いた我々は、
急いで赤岳に戻る。
途中で眠気も襲う先輩を急かす
赤岳山頂に戻ると、
丸太上げは、
すでに受付が終了していたという事実が判明。
僕たちの有り余った体力が今回は、
生かせなかったようで残念、、、
少しでも登山整備の方々のお手伝いをしようと帰り道に、杭の回収作業へ全力を注ぎます。
木道整備や登山者が及ぼす自然への影響を最小限にしていただいてるのもボランティア活動をしていただいている皆様のおかげです。
この場を借りて感謝の気持ちをお伝えできればと思います。
朝は見られなかった、
赤岳登山道中の紅葉
予定していた活動が出来ずに終わったので、12時に下山。
このまま温泉に入って帰宅・・・・・・・・・?
・・・?!
そんなプランよりも先に出るのは、
白雲山のMt.HAKUUNおかわり計画。
双樹運転手の疲れもピークに達する。
僕は、後部座席でウトウトしていたのは、
ここだけの秘密です。(¬_¬)
この場を借りてお詫びできればと思います。( ◠‿◠ )
夢の中で然別湖を何周もするという
悪夢を見ていました、、、笑
登山口到着。
山頂へは、夕日の時間に到着するように調整。
1時間ほどで、山頂に到着。
こちらの標高は秋の匂いがそこら中に漂う。
山頂は、一瞬ガスに包まれたと思いきや、、、
西の空に見えるのは、幻想的な異世界
姿の見えないナキウサギのなき声が響き渡る。
ここの山の魅力は、
短時間の登りで然別湖とその周りの山々の景色を
一望できるというところ。
しかし
僕たちは、湖ではなく、
夕日の沈む西の空をひたすら眺めていた。
一筋の飛行機雲。
滝雲が、我々の来た道を襲うように包み込む。
日もすっかり沈み、
ヘッドランプ登山が再び開始される。
またもや、3つの真っ暗の登山道を3つの光が駆け巡る。
ヘッドランプで始まりヘッドランプで終わる登山
なんとも、
我々は、山への欲に満ち溢れているのだろうと実感
長々と最後までお付き合いありがとうございました。
今回は、こんな風にちょっと語りたくなりました。
※日が出ていないうちの登山は、それなりの経験と知識が必要になるのでご注意くださいませ
北大店 あさき