K2(8611m)遠征について
2023年 09月 07日
こんにちは、白石店登山売り場の小山田です。
9月になって少し涼しくなってきましたね~。
今回はこのブログを使って皆さんにご報告があります!
何度かアップした登山のブログの中でも書かせてもらっていましたが、
僕はただいま海外遠征登山に向けて準備を進めています。
目標の山は『K2』です。
ご存じの方も多いかと思いますが、
K2はパキスタンと中国の国境に聳えるエベレストに次ぐ
標高世界第2位の8611mの高峰です。
ドン!これが、K2です。
この姿、カッコ良いですよね~。
皆さん、世界で8000m峰が何座あるか知っていますか?
14座です!
そのすべてはネパール、インド、中国、パキスタン、ブータンに跨る
ヒマラヤ山脈にあります。
もちろん世界一の標高を誇るエベレストも魅力的ですが、
K2はその美しい雄姿はもちろん、
登山の拠点となるベースキャンプまでのアプローチが長く
(最後の村から1週間歩かなければいけません)、
天候などのコンディションも難しく、
登頂の難易度が高いことも昔から多くの登山家を惹きつけてきました。
K2,パキスタンってどこ?と思う方も多いと思うので、
この地図で大まかな場所をご確認ください!
こうしてみると日本からなんと遠いことか・・・。
僕がこのK2を初めて意識したのは、
いまから20年ほど前の学生時代です。
所属していた山岳会の先輩達が厳しいトレーニングと準備を重ねて
仲間5人でK2遠征を行い、見事登頂を果たしました。
毎週のように山に連れて行ってくれて、
一から山を教えてくれていた身近な存在の人たちが
8000m峰、しかもK2に登ったというのは僕にはとても衝撃的でした・・。
それはもちろん、僕もその8000mの世界に行きたい、
そこで何を感じ、何が見れるのかを知りたい、そういう思いに繋がっていきました。
それから約20年、
思い描いていた夢、憧れを今ようやく実現させるべく、
この度仲間を集めて遠征計画を立ち上げました!
実際の遠征予定は2年後で、
2025年5月末から8月末
の3か月ほどを予定しております。
K2は天候が悪いことが多いので余裕をもって長い遠征期間としました。
ルートは
南南東スパー(南南東リブという事も多いです)
というバリエーションルートです。
ちなみにバリエーションルートとは
一般的に登りやすく登山者も多いノーマルルートに対して、
変化のある岩稜帯や雪壁などがあるルートのことです。
(例えば北鎌尾根や前穂高北尾根、沢登りなども一種のバリエーションルートです)
5200mにベースキャンプ(BC)を設置後に本格的な登山活動になりますが、
BCから上部はポーターやシェルパを使わず、
自分たちの力のみで山頂を目指します。
今回の遠征隊のメンバーは僕がいつも一緒に登っている
山仲間です。色々な山を登り、
彼らなら一緒にK2を目指せるというメンバーです。
秀岳荘に勤めてまだ1年ほどですが、
「ぜひ挑戦してください!」
と後押しして頂きました!
(2018年 アラスカデナリにて。最終キャンプ付近から振り返る。
右手奥にフォーレイカー、正面にはハンター峰、カヒルトナ氷河・・・デナリの美しい光景に魅了されました。)
僕が、これまで登った一番高い山は6190mのアラスカ・デナリです。
8000mはおろか、7000m峰にすら上ったことがないのに、
K2に登れるのか・・・・。
不安はもちろんありますが、
これまでの自分がやってきた登山、
そして一緒に登る仲間を信じて力を出し切れば
必ず登ることが出来ると思っています。
プレ山行として、
来年(2024年)6月に同じくパキスタンにある
スパンティーク峰(7012m)への遠征も予定しております。
遠征に向けての準備やトレーニングは既に始まっていますが、
これからはその様子(使う装備やスケジュールなど)や
メンバーについても
このブログなどを通じて報告、紹介させて頂きたいと思っております。
このブログを読んで僕らの遠征に興味を持った方、
聞いてみたい事などありましたら
お気軽にお声掛けください!
最後にこのような長期の遠征を実現させるには
周りの方々のご理解とご協力が何よりも大事で不可欠です。
上にも書きましたが、秀岳荘のスタッフ皆さん、そして
周りの方々への感謝を忘れずに、
これから、
遠征に向けて全力で取り組みたいと思っております。
(秀岳荘白石店登山売場 小山田隆博)