こんにちは、白石店登山売場の小山田です。早いものでパキスタンから帰国して一か月ほどが経ちました。
遠征の結果はインスタグラムですでに紹介していますが、登頂には至らず最高到達点は約5500mと6000mにすら届きませんでいた。
遠征中は予想もしなかったアクシデントが重なり、
思うような登山活動が出来なかったこともありますが、
やはり一番は自分たちの力不足だったと思っています。
自分自身まだ気持ちの整理が出来ていない部分もありますが
このブログを綴りながら遠征を振りかえりたいと思います。
2024年5月26日・・・東京集合
今回の遠征隊のメンバーは僕が所属している
山岳会でつながっている仲間7名となります。
また同じ山岳会の白石店ウェア売り場の宮崎さんも
ベースキャンプマネージャーとして参加しています。
メンバーが札幌、帯広などと離れているのでそれぞれ
新千歳空港、帯広空港、釧路空港から北海道を出発し東京にて集合となりました。
札幌組の4人+副隊長Nは夕方に羽田空港で合流し、列車で移動。
それにしてもこの荷物で山手線に乗るのはなかなかしんどかったです・・・。
この日は高所順化の一環として
都内某所で低酸素室での宿泊となりました。
設定はいきなり富士山よりも高い標高4000~4500m!
平地の60%程度の酸素濃度(大雑把な数字です。)しかなく
、横になると頭痛がひどくほとんど眠れないまま朝になりました。
メンバー皆に多様な状況で
高所の恐ろしさと共に順化の大切さを再認識しました・・・。
2024年5月27日・・・日本出発、イスラマバードへ
寝不足なまま成田空港へ向かい、いよいよ出国です。
今回利用したタイ航空は超過料金が高く、
受託荷物25kg、機内持ち込み7kgにきっちりと全員収めました。
その分、パキスタンへのフライトの中では
比較的安い料金でした。
美味しい機内食を食べて、乗り継ぎのタイ・バンコク空港にてリラックス。
イスラムの国であるパキスタンはお酒が売っていない
ここで最後のビールを飲みました!
日本から9時間ほどのフライトで夜中のイスラマバード空港に到着。
ついに来ましたパキスタン!!
いつも心配な入国審査も全員すんなり通過。
イスラマバード空港は数年前に建て替えられたそうで、
とても綺麗でしたが、
お土産品やレストランもほんの数店としかなく、
がらーんとした感じでした。
空港にはこれからお世話になるエージェントのATP(アドベンチャー・ツアー・パキスタン)のスタッフがバスで迎えに来てくれており、マイクロバスでパキスタン市内のホテルに移動。安着祝いで一杯飲みたかったのですが、ビールが手に入らず諦めて移動の疲れもあったのですぐベットで横になりました。
2024年5月28日・・・イスラマバード→スカルドゥ
イスラマバードのホテルはちょっと豪華なホテルでした。おかげさまでグッスリ寝れて・・と言いたいところですが深夜3時ころに突然、大音響でコーランが街中に流れて目が覚めました。15分くらいで止まりましたがびっくりしました。(この大音響コーラン、毎日ではないようです。)
朝ごはんも美味しい!朝ごはんを食べ終えたらすぐに再び空港へ向かい、国内線でスカルドゥへ。1時間ほどのフライトでしたが、飛行機の窓からは8000mのナンガパルパットをはじめとした迫力ある山々が見えて一気に気持ちが昂ります。
ちなみにこの国内線を含めたパキスタン国内の移動手段やイスラマバードやスカルドゥでのホテルは全てエージェントであるATPが手配してくれています。エージェントとは僕らのような登山隊やトレッキングツアーなどを企画、サポートする旅行代理店のような会社で他にもキャラバン中のポーターやベースキャンプ(BC)で必要なテントや食料やコックなどのスタッフもATPが用意してくれます。ATPの他にもエージェントをしてくれる会社がいくつもあり、海外遠征の登山隊にとっては良いエージェントと契約することが遠征成功の大前提となります。
着きました、スカルドゥ!!
ここはK2をはじめとしたカラコルムの山々への玄関口となる街で空港も荒涼とした山々に囲まれてイスラマバードとはまるで違う風景が広がっています。順調にここまで来たことにまずは一安心。昔はイスラマバード→スカルドゥの飛行機は気流の関係で欠航することが多かったようですが今はそういうこと少ないようです。
まずはスカルドゥでの拠点となる『コンコルディアホテル』に着きました。インダス川沿いに建つこのホテルはメインストリートから少し離れていることもあり、静かで景観もとても良かったです。WIFIの入りが少し悪いのがちょっと不便でしたが居心地の良いホテルでした。また、ATPやほかのツアー会社の御用達のホテルの様で多くのトレッキングツアーや遠征隊が利用していました。
ホテルで昼食後は歩いて10分ほどにあるATPの事務所でスタッフと打ち合わせと事前に送っておいた荷物をチェック。およそ200kgの荷物は無事に届いておりしっかりと倉庫に保管されていました。
その後は街の散策&行動食やその他必要なものの買い出し。スカルドゥの街は狭い道を車やバイクがクラクションを鳴らしながら行き交う喧噪に包まれた街で昔行ったネパールのカトマンズを思い出しました。
2024年5月29日・・・スカルドゥ
移動の疲れもあったのでこの日はスカルドゥでゆっくりと翌日からの行動に備えました。ホテルの横を流れるインダス川を見に行ったり、再び街で買い物など・・・。スカルドゥはイスラマバードと比べると小さな町ですが山に使うものは一通り揃っており自然に囲まれたとても過ごしやすい街でした。
次回に続く
ここでお知らせです!!
現在、白石店登山コーナーでは遠征の模様について実際に使った装備品などを展示して紹介しています。お時間がある方はぜひご覧になってください。また、何かご質問がありましたらお気軽にお声を掛けてください。