人気ブログランキング | 話題のタグを見る

秀岳荘スタッフみんなでブログしちゃいます。


by shugakuso4
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31

スパンティーク峰(7027m)遠征報告①


こんにちは、白石店登山売場の小山田です。
早いものでパキスタンから帰国して一か月ほどが経ちました。
スパンティーク峰(7027m)遠征報告①_d0198793_07011446.jpg

遠征の結果はインスタグラムですでに紹介していますが、
登頂には至らず最高到達点は約5500mと6000mにすら届きませんでいた。
遠征中は予想もしなかったアクシデントが重なり、
思うような登山活動が出来なかったこともありますが、
やはり一番は自分たちの力不足だったと思っています。

自分自身まだ気持ちの整理が出来ていない部分もありますが
このブログを綴りながら遠征を振りかえりたいと思います。

2024年5月26日・・・東京集合

スパンティーク峰(7027m)遠征報告①_d0198793_07061730.jpg
 今回の遠征隊のメンバーは僕が所属している
山岳会でつながっている仲間7名となります。
また同じ山岳会の白石店ウェア売り場の宮崎さんも
ベースキャンプマネージャーとして参加しています。

メンバーが札幌、帯広などと離れているのでそれぞれ
新千歳空港、帯広空港、釧路空港から北海道を出発し東京にて集合となりました。
 札幌組の4人+副隊長Nは夕方に羽田空港で合流し、列車で移動。
それにしてもこの荷物で山手線に乗るのはなかなかしんどかったです・・・。
スパンティーク峰(7027m)遠征報告①_d0198793_07124467.jpg

スパンティーク峰(7027m)遠征報告①_d0198793_07122563.jpg
この日は高所順化の一環として
都内某所で低酸素室での宿泊となりました。
設定はいきなり富士山よりも高い標高4000~4500m!
平地の60%程度の酸素濃度(大雑把な数字です。)しかなく
、横になると頭痛がひどくほとんど眠れないまま朝になりました。
メンバー皆に多様な状況で
高所の恐ろしさと共に順化の大切さを再認識しました・・・。

2024年5月27日・・・日本出発、イスラマバードへ
スパンティーク峰(7027m)遠征報告①_d0198793_07341547.jpg

スパンティーク峰(7027m)遠征報告①_d0198793_07245153.jpg
寝不足なまま成田空港へ向かい、いよいよ出国です。
今回利用したタイ航空は超過料金が高く、
受託荷物25kg、機内持ち込み7kgにきっちりと全員収めました。
その分、パキスタンへのフライトの中では
比較的安い料金でした。

スパンティーク峰(7027m)遠征報告①_d0198793_07405722.jpg
スパンティーク峰(7027m)遠征報告①_d0198793_07424643.jpg
 美味しい機内食を食べて、乗り継ぎのタイ・バンコク空港にてリラックス。
イスラムの国であるパキスタンはお酒が売っていない
ここで最後のビールを飲みました!
スパンティーク峰(7027m)遠征報告①_d0198793_07422801.jpg
スパンティーク峰(7027m)遠征報告①_d0198793_07490755.jpg
スパンティーク峰(7027m)遠征報告①_d0198793_07481389.jpg

日本から9時間ほどのフライトで夜中のイスラマバード空港に到着。
ついに来ましたパキスタン!!
いつも心配な入国審査も全員すんなり通過。
イスラマバード空港は数年前に建て替えられたそうで、
とても綺麗でしたが、
お土産品やレストランもほんの数店としかなく、
がらーんとした感じでした。

スパンティーク峰(7027m)遠征報告①_d0198793_07515901.jpg
空港にはこれからお世話になる
エージェントのATP(アドベンチャー・ツアー・パキスタン)のスタッフが
バスで迎えに来てくれており、
マイクロバスでパキスタン市内のホテルに移動。
安着祝いで一杯飲みたかったのですが、
ビールが手に入らず諦めて移動の疲れもあったので
すぐベットで横になりました。

2024年5月28日・・・イスラマバード→スカルドゥ
スパンティーク峰(7027m)遠征報告①_d0198793_00044117.jpg
スパンティーク峰(7027m)遠征報告①_d0198793_00073754.jpg

スパンティーク峰(7027m)遠征報告①_d0198793_00051258.jpg
イスラマバードのホテルはちょっと豪華なホテルでした。
おかげさまでグッスリ寝れて・・と言いたいところですが
深夜3時ころに突然、
大音響でコーランが街中に流れて目が覚めました。
15分くらいで止まりましたがびっくりしました。
(この大音響コーラン、毎日ではないようです。)

朝ごはんも美味しい!
スパンティーク峰(7027m)遠征報告①_d0198793_00094229.jpg
朝ごはんを食べ終えたらすぐに
再び空港へ向かい、国内線でスカルドゥへ。
1時間ほどのフライトでしたが、飛行機の窓からは
8000mのナンガパルパットをはじめとした迫力ある山々が見えて
一気に気持ちが昂ります。

ちなみに
この国内線を含めたパキスタン国内の移動手段や
イスラマバードやスカルドゥでのホテルは
全てエージェントであるATPが手配してくれています。
エージェントとは僕らのような
登山隊やトレッキングツアーなどを企画、サポートする
旅行代理店のような会社で
他にもキャラバン中のポーターや
ベースキャンプ(BC)で必要なテントや食料や
コックなどのスタッフもATPが用意してくれます。
ATPの他にもエージェントをしてくれる会社がいくつもあり、
海外遠征の登山隊にとっては
良いエージェントと契約することが
遠征成功の大前提となります。

スパンティーク峰(7027m)遠征報告①_d0198793_00324379.jpg
着きました、スカルドゥ!!
ここはK2をはじめとしたカラコルムの山々への
玄関口となる街で空港も荒涼とした山々に囲まれて
イスラマバードとはまるで違う風景が広がっています。
順調にここまで来たことにまずは一安心。
昔はイスラマバード→スカルドゥの飛行機は
気流の関係で欠航することが多かったようですが
今はそういうこと少ないようです。
スパンティーク峰(7027m)遠征報告①_d0198793_07341449.jpg
スパンティーク峰(7027m)遠征報告①_d0198793_07323306.jpg

まずはスカルドゥでの拠点となる
『コンコルディアホテル』に着きました。
インダス川沿いに建つこのホテルは
メインストリートから少し離れていることもあり、
静かで景観もとても良かったです。
WIFIの入りが少し悪いのが
ちょっと不便でしたが居心地の良いホテルでした。
また、ATPやほかのツアー会社の御用達のホテルの様で
多くのトレッキングツアーや遠征隊が利用していました。

スパンティーク峰(7027m)遠征報告①_d0198793_00544401.jpg
スパンティーク峰(7027m)遠征報告①_d0198793_00550864.jpg
ホテルで昼食後は
歩いて10分ほどにあるATPの事務所でスタッフと打ち合わせと
事前に送っておいた荷物をチェック。
およそ200kgの荷物は無事に届いており
しっかりと倉庫に保管されていました。

スパンティーク峰(7027m)遠征報告①_d0198793_07383850.jpg
その後は街の散策&行動食やその他必要なものの買い出し。
スカルドゥの街は狭い道を
車やバイクがクラクションを鳴らしながら行き交う
喧噪に包まれた街で昔行ったネパールのカトマンズを思い出しました。


2024年5月29日・・・スカルドゥ

スパンティーク峰(7027m)遠征報告①_d0198793_07470533.jpg

スパンティーク峰(7027m)遠征報告①_d0198793_07500685.jpg
移動の疲れもあったのでこの日はスカルドゥで
ゆっくりと翌日からの行動に備えました。
ホテルの横を流れるインダス川を見に行ったり、
再び街で買い物など・・・。
スカルドゥはイスラマバードと比べると
小さな町ですが山に使うものは一通り揃っており
自然に囲まれたとても過ごしやすい街でした。



次回に続く



ここでお知らせです!!

スパンティーク峰(7027m)遠征報告①_d0198793_00393813.jpg

現在、白石店登山コーナーでは遠征の模様について
実際に使った装備品などを
展示して紹介しています。
お時間がある方はぜひご覧になってください。
また、何かご質問がありましたら
お気軽にお声を掛けてください。




by shugakuso4 | 2024-07-28 08:24 | 白石店 登山