スタッフやまじです!
育休中ではありましたが、9月14~16日、新潟・長野で開催されました、
『信越五岳トレイルランニングレース 2024 ~パタゴニアCUP~ 』の110㎞の部に
出場しました。
残念なことに、15日の午後から降り続いた大雨の影響でコースカットの措置が取られ、
90㎞地点の戸隠スキーエイドでレース終了となってしまいました。
道半ばではありましたが、大会側の配慮として”特別完走”となりました。
以下はレース概要です。
レースプロデューサーは石川弘樹さんです。
種目は、100mile(163㎞) と 110㎞(112㎞)があり、
それぞれの制限時間が33時間、22時間と、
国内で行われる同距離のレースに比べて短めです。
全体的に「走れる」コースと言われていますが、裏を返せば、
「走らないと完走できない」ということかと思います。
特徴的なのが、選手の家族や友人などから
アシスタントポイントでサポートが受けられたり、
途中地点からフィニッシュまでペーサーをつけることができたり、
ドロップバッグのシステムがあることです。
アメリカでのトレイル経験が長い石川さんらしい内容が大会随所にみられ、
道内レースばかり出ている私にはそれぞれが目新く、
ワクワクが止まりませんでした。
レースの内容からは逸れますが、
エイドでのボランティアスタッフの心配りが細やかだったこと、
エイドでのゴミの分別が多い(生ごみ、燃えるゴミ、プラスチック、ペットボトル等)わりに、
しっかり分別され、ゴミ箱まわりも綺麗だったことに感動しました。
この要素だけで、また出たいレースだと思わせられました!!
北海道~長野
北海道から向かうということもあり、13日から前入りしました。
新千歳空港に行ったら必ず食べたい、よつ葉のソフトクリームを食べ、
北海道を後にしました。
新千歳空港から信州松本空港に着き、高速連絡バスでJR松本駅へ。
松本駅からは電車に乗り、長野駅経由で飯山駅へ向かいました。
移動で疲れていたため、うとうとしてしまって
記憶があいまいですが…
飯山線のどこかのタイミングで、電車が駅ではないどこかで急に止まり、
逆走して、また元の方向に進んだような気がしました。
あれは夢だったのか…
2時間ほど電車に揺られ…
13日の夜9時前、飯山駅に到着!
着いたはいいけど駅周辺は飲食店もスーパーもことごとく閉まってる…
仕方なく商店街にある宿の方面に向かうと、、
中華料理屋さん発見!
お腹が空きすぎて、ついご飯までオーダーしてしまいました。
いいんです。カーボローディングです。
大当たり!
熱くて辛くてめちゃくちゃ好みの麺でした!地元の名店「ホンチーロ―」さん。飯山に行ったらまた行きたい🍜
お腹も満たされ、今回のお宿へ
ゲストハウス KOKUTO iiyama homeさん。
オーナーさんが多忙過ぎてお留守のことが多いそうですが、
奇跡的に会うことができました!
信越五岳にも何度も出られていて、今回は運営側とのことで、
準備のため、また忙しそうに出て行ってしまわれました。
【西登山道入口WS(71km地点)】でボランティアをされるとのことで、
「そこまでは絶対に辿り着きます!!」と約束して別れを告げました。
こちらのお宿、クロスカントリースキーのコースが近隣に多数あり、
合宿の拠点として活用される方も多いようです。
また、座禅、ヨガやノルディックウォーキングなど、
インドア&アウトドアイベントを提供されていて、
面白い人の集まる場所でした。
快適な一夜を過ごし…
翌日14日の11時、飯山駅から事前予約していたバスでレース会場まで移動しました。
空港からレンタカーを借りて向かう方法も考えましたが、
費用や交通渋滞、また、レース後に自力で運転して帰れるのか…??等を考慮し、
公共交通機関を使っての移動にしました。
スタート前日
会場のレストランハイジに到着です!
110㎞の受付開始は13時からで、まだ1時間程時間があったので、
うろうろして時間を潰していました。
まだ人が少なかったので、スタートゲートでもすんなり記念撮影🌟
メーカーブースを見たり…
その後、受付&体重測定を済ませ、、
私もやりました!
あの、絶対外せない記念撮影と言われているやつ!
ゼッケンを持って、パネルの前でパシャリ📸
受付では、ゼッケン、大会リーフレット、協賛品(MAGMA)、
ウェルカムパーティー入場用のリストバンドが入ったドロップバッグと、
あおばずんだ本舗のお団子を受け取りました。
体重測定をするのには理由があるようで、
レース中、倒れて救護された時、
体重が減っていない場合
→発汗や排尿しておらず、熱中症になっている可能性大!
緊急性があるかどうか、治療の際の判断材料になるようです。
受付が終わってしまうと、17時から始まるウェルカムパーティーまで
3時間以上時間があります。
100マイルの選手を見送り、110Kの選手は明日に備えて宿で休みます。私の宿泊は会場のある斑尾高原ではなく妙高エリアだったので、予約しておいたバスで向かいました。1時間と少しで到着。翌日15日3時過ぎには宿からバスで会場まで移動するので、身支度などを考えると、あまり睡眠時間が確保できなかったのが残念です。 レース前は6時間以上寝たい…宿はサンビレッジまちださん。部屋の空調がちゃんとしていたので、睡眠は短いながらもしっかり確保できました。斑尾高原周辺の宿はエアコンが無い or 壊れているなど、寝苦しかったところが多かったようです。
スタート!
会場で朝食サービスがありましたが、どんなものが出るのか心配だったので、自前のオレンジジュース、カステラ、バナナ、Maulten320 でお腹を満たしました。スタート2時間前には食べ終わり、テキパキ身支度し、トイレも済ませ、出走30分前になると、前日にもらったMAGMA、アミノ酸、芍薬甘草湯を摂り、準備万端!!
スタートです!!
完走目標でしたが、『走らないと間に合わない!』と意気込み、けっこう前の列に並びました。トップの有名選手がかっこよく、見惚れていました。
はじめはゲレンデの登りで、登りが好きな私は楽しくあがれました。14㎞地点、荒瀬原WA(ウォーターエイド)を過ぎると、山岳パートに入り、次のエイドのバンフまでは19kあり、間に斑尾山もあるので、このWAで給水はしておきます。水はスタートで1.5L持っていましたが、蒸し暑かったため、給水して2Lにしました。けっこう重い…心配性なもので、必携装備&推奨装備+補給食多め+浄水器とかまで用意していて、バックパックの重量は水分無しで3.5kgはありました。水を足すと5.5kg。走るには重めでした。
斑尾山頂上です!
この景色!!
これがあるから山はやめられません。
19㎞地点、バンフ到着!
スタートから2:36
蒸し暑くて、全身ベタベタしていたので、
水かぶりスポットはとてもありがたかったです。
エイドの冷たいぶどうが美味しかった!
バナナも食べてバンフをあとにします。
バンフから熊坂エイドまでは後半のためにセーブしながら足を進めました。
袴岳は登頂せず、中腹を横切っていくコースだったのであまり眺望はなく、
ただ、走りやすいトレイルを楽しみました。
このあたりから、懸念していた足指のマメが痛み出しました。
40㎞以上山を走ると必ずマメができる私の両親指…
シューズのインソールを替えてみたり、5本指のソックスにしたり、
5本指のインナーソックスを履いてみたり…
色々試して、マシになる方法は見つかりましたが、
やっぱり今回も痛くなりました
でも、スタート前の石川さんのメッセージを思い出し、
気合いを入れ直しました!!
「痛くなってからがレースの始まり!」
「ロングのレースに痛みはつきもの!」
兼俣林道通過 4:17
時刻は10時前。暑くなってくる時間帯。
熊坂~黒姫
36㎞地点の熊坂エイドを過ぎるとは関川沿いの地味な登りを走る区間。
7kmぐらいをダラダラと走るのですが、
そんなに暑くはないけれど、蒸してるし、景色が特別良いわけでもないし、
疲労が出てきてバックパックも重く感じてきて、なんだか、しんどい区間でした。
そして、しんどーっと思った頃に突如、私設エイドが👀!!
知らなかったのでびっくりしました。有名な宴会隊とのことです。
しそジュースで復活しました!嬉しかったー!
ガンバフンバー!
この区間、去年は灼熱で水不足で辛い思いをした選手が多数だったと聞いていました。
水確保のために浄水器を持って行きましたが、もともとあまり飲まないので、
次のエイド、黒姫に到着時で500ml程しか減っていませんでした。
黒姫~笹ヶ峰
47㎞地点、黒姫到着!!スタートから7:12時刻はお昼の12時半を過ぎたところ。
このエイドでは楽しみにしていたずんだあんぱんを2つ食べ、お持たせも1つポケットに忍ばせました。おいしかったー!酢飯のシャリ玉もパクリ!エイドの食べ物がすすむすすむ
途中、携行食で持って行っていた MANA BAR(アップルシナモン、ホワイトマカダミア) や、クーのゼリー(オレンジ味)、カロリーメイト(バニラ味)、GU のグミ(スイカ味)のどれかは必ず手に持ってちょこちょこ食べていたので、極端な空腹はありませんでしたが、やっぱり充実したエイドでの食べ物を見るとパクパク食べてしまうものです。8分の滞在にしてはたくさん食べました。
エイドを出発してからは林道が長いながい…そしてアップダウンではなく、ずっと地味な登りで、ちょっと蒸していたこともあって、暑かった…この辺りから、100マイルの選手と合流がありました。私より50㎞以上長く走っていて、疲労も計り知れないのに、私と同ペースで走っている方もいて、驚きでした。
そこで恵みの雨が!!心地よい。すぐに気になるぐらいの降り方をしてきましたが、既に汗で濡れてるし…次のエイド笹ヶ峰でドロップバッグをピックアップして、着替えてからレインウェアを着た方が良いと判断し、そのまま走り続けました。
その後、泥んこの急斜面をジグをきりながら下ったり、ひとりずつしか渡れない吊り橋の前で渋滞にはまったり…色々とありましたが、雨で手が濡れてスマホの操作が大変だったため、この辺りから写真は撮っていませんでした。文字ばかりのブログで申し訳ないです。
吊り橋を越えると、え⁉ここ登るん⁈ってなる急登が現れました!
雨で滑りやすいので、小股でペンギン歩きをイメージして、テンポ良く進みます。
ここを過ぎるとすぐに次のエイド、笹ヶ峰グリーンハウス到着!
笹ヶ峰~大橋林道
スタートから9:50、時刻は15:20。
こちらのエイドでは預けておいたドロップバッグを受け取り、不要な荷物を入れて再び預けることができます。
ひとまず温かい物でおなかを満たしたかったので、カレーを1杯。食べ出すとおなかが減ってきてしまって…もう一杯。
その後すぐに更衣室で着替え&荷物の入れ替えをしました。ここでめちゃくちゃ時間を使ってしまいました。雨で濡れ、泥まみれになったウェア、靴下を体から何とか剥がし、出来るだけ体をドライにして新しいウェアを着ました。レインウェアもここから着ました。これから夜になるので、ヘッドライトとウェストライトも装着です。更衣室内で、装備の要る要らないを考えていて、ザックから浄水器を取り出すと、周りの女性選手に笑われてしまいました。ロングレース初心者だとお話しすると、何名もの方がアドバイスをくれて、ほぼ必携品だけの超身軽な装備になりました。これなら完走出来そうな予感です!!
エイドに私の好きな MANA BAR も食べやすく切って用意されていたので、いくつかモグモグしながら出発!
エイド滞在時間、なんと51分!かかりすぎです…装備を吟味している間に大雨になって、重い腰になってしまいました…
この後からは、装備が軽くなったのと、カレーの補給の効果もあって、すごくパワーが湧いてきました。路面状況は田んぼ。でも雨の中走るのは結構好きなので、楽しくなってきました。
牧場のすぐ横の道を通る場面では、有刺鉄線が張り巡らされており、そして路面はぬかるみで滑りやすいため、引っかからないかびくびくしながら進みました。
西登山道入り口WSに到着です。71㎞地点。時刻は18時は過ぎていた頃です。
ここで約束を果たせました!
前泊でお世話になったゲストハウス、KOKUTO iiyama home のオーナーさんに再会できました!!「この天候の中よく頑張ったねー!!」と声をかけてもらえ、会えたのも嬉しく、また元気が出てきました
無線連絡が慌ただしく、オーナーさんも忙しそうに応答されていました。「夜間で冷えてきた…この悪天候で…安全管理が…」というような内容が聞こえてきました。一気に不安になりましたが、まだまだ動けるし、もし動けなくなっても必要な装備は携行していたので、進むことにしました。
ここからは山岳エリアで、もう、どろんこです。田植えをしたことを思い出しました。手だけは死守し、たまに好きなグミや、MANAバーをもぐもぐしていました。
登って、くだって、大橋林道に到着です!
大橋林道~戸隠スキー場
77㎞地点。スタートから13:52、時刻19:22です。
程よくお腹が空いていたので、ここでのシャリ玉はとても美味しく感じました出来立てなのか、温めなおして提供してくれてるのか、じんわり温かく、とても食べやすかったです。3つ食べて出発!
雨が降り続ける暗い中だと、ライトを点けていても光が雨で反射してしまい、真っ白に見えてしまいました。今回はオレンジなどの暖色ライトが良さそうでした。
どろどろではありましたが、石畳の多い走りやすいトレイルが続き、調子良く走れました。途中、一緒になった女性のランナーさんと身の上話をしながら進めたのは、楽しかったですし、夜間で雨で不安な状況を払拭してくれました。ありがとうございました!
戸隠を過ぎたら、後20㎞、ふた山越えたらゴールだなー。と考えながら戸隠スキー場に到着!
すると、ゴールにいるはずの石川さんがいらっしゃるではありませんか👀‼石川さんは、エイドに到着した選手ひとりひとりに、「ここがあなたのゴールです。関門に間に合っていますので、完走扱いになります。」と説明されていました。
ここで私の信越五岳は終わりました。距離90㎞スタートから16:21
まだまだ体の調子は良かったので、道半ばで終わってしまった…
という悔しさ、喪失感はありましたが、
とにかく、完走できた!!
とポジティブに考えることにしました
(大泣きしていましたが)
体が冷えてしまう前に建物の中に入り、温かい戸隠そばをいただきました。とても美味しかったです。レースが続いていたらゆっくり食べていられなかったと思うので、良かったです。
水洗い場を設置していただけたので、ドロドロになった脚、足、シューズ、ソックスを洗いました。ソックスは、もう捨ててしまいたいと思うほどの泥加減でしたが、意外とキレイになりました。なんだか沢登の後みたいな臭いでしたが、記念に持ち帰ることにしました。
ゴール会場まで戻るバスが手配されているということで、とにかく待つしかなく、フリース、レインウェア上下、グローブと、持っている防寒着の全てを着込み、暖を取りました。しばらく待ちましたが、スタッフの方がお湯を配ってくれたり、シャリ玉を温めなおして持って来てくれたりと、気配りが素晴らしく、多少寒かったですが、辛くはなかったです。本当にありがたかったです。
ゴール会場~帰路
バスでゴール会場のハイランドホール飯縄に到着しました。ゴールテープを切れなかった悔しさもあり、ゴールのステージを見てまた涙が出てきました。いつかはここでゴールしたい!
会場からも臨時でバスが手配され、イレギュラーな時間にもかかわらず、
ちゃんと宿に帰れました。
深夜1時を過ぎていましたが、温かいお風呂にもはいれ、
洗濯もさせてもらえ、すっきりして眠りにつきました。
翌日の表彰式にも参加しました。
北海道から参戦していた小谷菜穂選手が110㎞の女子で6位入賞されていました
本当にかっこいいです。
100mileの優勝者の長尾暁人選手、清宮由香里選手です。マイルの優勝者には木製の手彫りのトロフィーが授与されます🏆
表彰式が終わり、帰りの長野駅行きのバスに乗ると、これで信越五岳は終わってしまった…と急に寂しい気持ちがこみ上げてきました。
いつかまたチャレンジできるなら、表彰台には上がれなくても、ゴールテープはしっかり切りたいです。
長野駅ではお蕎麦を食べたかったのですが、どこも混んでいて、この空腹では待てない…ということで、他を探すと、なんとも美味しそうなステーキ屋さんが!!即決です。たくさん走ったので、いいんです。タンパク質しっかり取れました。とってもおいしかったです。
おなかも心も満たされ、新幹線でよく眠り、飛行機でもよく眠り、
無事、北海道にある我が家に帰宅です。
本当に楽しかった一人旅でした!!
使用したギアや、補給食などは改めてアップする予定です。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
白石店スタッフ やまじ🏔