ジョン・ミューア・トレイル 準備②
2025年 08月 02日

前回のブログで9月にスルーハイクする
アメリカのジョン・ミューア・トレイル(JMT)
の準備編として許可証やルートについて書きましたが、
今回は装備、持ち物について書きたいと思います。

僕の装備はいわゆるUL(ウルトラライト)のハイキングスタイルです。
JMTは350kmを3週間で踏破が通常ペースなんですが、
今回は許可証と仕事の休日数の関係で、
400kmを2週間強で歩く必要があります。
そんな訳で荷物をできるだけ軽くして、
早いペースで歩くためにULを実践します。

僕が実践するULハイキングではまず持っていく道具全ての重さを測ります。
それをリストにして見える化を行い、軽量化を図るのが基本です。
単位はグラムです。

【バックパック】
今回使用するバックパックは43Lのフレームレスです。
フレームレスにすることでバックパック自体の重量を軽量化。
全ての荷重を肩と背中で背負い、腰には荷重が掛からないので
下半身が動きやすくなり早いペースでの歩行が可能になります。
そう言うといい事ばかりに思えますが、
上半身だけで背負える重量と、
フレームレスバックパックの耐久性を考えると、
快適に運べるのは25lbs=11kg前後と言われています。
水が2L、食料を後述するベアキャニスター込みの重量5kg
で考えると残りは約4kg。
その重量で全て収めるにはそれなりの工夫が必要になります。
またフレームが無いので上手にパッキングをしないと、
背負い心地がかなり悪くなります。
そのデメリットを克服するととても軽快に歩けるようになるので、
一度試してみて欲しいです。
こちらのメーカーは取扱無しですが、
他のメーカーでTrailbumなど取扱があります。


【テント】
テントは軽量化のためにタープ泊などを検討していましたが、
気温が一番低い時でマイナス5度、
場所によっては蚊が沢山いる場所もあるため、
さまざまな環境に対応できるDCF(ダイニーマ)のテントを購入。
軽量はもちろん、DCFは保水をしない生地なので、
雨や結露で濡れて重くなったりしません。
乾かす必要がなく早い撤収が可能になるため、
ロングディスタンスハイキングに適していると思います。
欠点はとにかく高額、通気しない生地のため結露しやすいところ。
こちらのメーカーも取扱ないですが、
他のメーカー、Litewayなどメーカー在庫があれば取り寄せは可能です。

【エアマット】
キルトを使用する場合、背中の保温はエアマット頼みになります。
よってR値4.3と暖かめのマットを用意。
こちらも販売中。


【インサレーション】
キルトがダウンなので、保温着は化繊綿のものをチョイス。
もしも濡れてしまった時、両方ダウンだと致命的になるので。
当店取扱いあり。

9月のJMTはほぼ雨が降らないため、
レインパンツではなく防風防寒用途のウインドパンツが定番。
軽くて嵩張らないので、日本でも短パンの時の備えとしておすすめ。
お取り寄せ化。
【着替え】
渡渉が頻繁にあるため靴下の替えは必要。
寝る時は気分的に行動着と別にしたいので、
メリノのノースリーブとAlpha Directを上下で着て、
保温性も確保。


【ベアキャニスター】
ベアキャニスターとは、熊には開けることも壊すこともできない
頑丈な携帯食料ボックスでJMTの必携品。
違反者は罰金&退場になるらしいです。
テント場に熊を寄せ付けないように、
食料は必ずベアキャニスターに入れ
テント場から離して置くことが義務付けされています。
また匂いが残るためテント場での調理も禁止です。
一番大きいサイズのもので
1週間分ぐらいの食料が入り重さは約1kg。
重いし、嵩張るしで軽量化最大の難関です。
JMTではほぼ全てのハイカーが同じものを持っているので、
区別化のためにステッカーチューンなどが必要不可欠。
みんなこれを椅子代わりにも使っているようです。
北海道の熊対策、
テン場によってはフードコンテナが設置してあるところもありますが、
無いところでテン泊をする場合は、人間にも熊にも有益な
ベアキャニスターを持参することを検討してみても良いかもしれません。
こちらも取扱あり。

【浄水器】
基本的に給水は川からになるので浄水器は必須。
補給出来る場所は多く、頻繁に使うことになるため
浄水スピードが大事。
KATADAYNかPlatypusになるが
ペットボトルに付けられる方で
Platypusを選択。
【ガスバーナー】
火を使う場合はガスバーナーか指定場所の焚き火のみ。
食事は主に水やお湯で戻すドライフード。


【トイレスコップ・携帯ビデ】
JMTにはもちろんトイレはありません。
スコップで地面を掘って用をたします。
紙を捨てるのは禁止なので携帯ビデを使う人が多いです。
携帯ビデはペットボトルに取り付けて使用します。
大雪のバイオトイレでも紙の使用を減らせるのでおすすめです。
他社のものが取扱あり。





