人気ブログランキング | 話題のタグを見る

秀岳荘スタッフみんなでブログしちゃいます。


by shugakuso4
カレンダー
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30

ジョン・ミューア・トレイル 準備②



白石店ウェア売り場の小林です。

前回のブログで9月にスルーハイクする

アメリカのジョン・ミューア・トレイル(JMT)

の準備編として許可証やルートについて書きましたが、

今回は装備、持ち物について書きたいと思います。


ジョン・ミューア・トレイル 準備②_d0198793_12152702.jpeg


僕の装備はいわゆるUL(ウルトラライト)のハイキングスタイルです。

JMTは350kmを3週間で踏破が通常ペースなんですが、

今回は許可証と仕事の休日数の関係で、

400kmを2週間強で歩く必要があります。

そんな訳で荷物をできるだけ軽くして、

早いペースで歩くためにULを実践します。



ジョン・ミューア・トレイル 準備②_d0198793_22552253.png

僕が実践するULハイキングではまず持っていく道具全ての重さを測ります。

それをリストにして見える化を行い、軽量化を図るのが基本です。

単位はグラムです。



ジョン・ミューア・トレイル 準備②_d0198793_11504352.jpeg

【バックパック】

今回使用するバックパックは43Lのフレームレスです。

フレームレスにすることでバックパック自体の重量を軽量化。

全ての荷重を肩と背中で背負い、腰には荷重が掛からないので

下半身が動きやすくなり早いペースでの歩行が可能になります。


そう言うといい事ばかりに思えますが、

上半身だけで背負える重量と、

フレームレスバックパックの耐久性を考えると、

快適に運べるのは25lbs=11kg前後と言われています。

水が2L、食料を後述するベアキャニスター込みの重量5kg

で考えると残りは約4kg。

その重量で全て収めるにはそれなりの工夫が必要になります。

またフレームが無いので上手にパッキングをしないと、

背負い心地がかなり悪くなります。

そのデメリットを克服するととても軽快に歩けるようになるので、

一度試してみて欲しいです。

こちらのメーカーは取扱無しですが、

他のメーカーでTrailbumなど取扱があります。


ジョン・ミューア・トレイル 準備②_d0198793_21310733.jpeg


ジョン・ミューア・トレイル 準備②_d0198793_12035566.jpeg

【テント】

テントは軽量化のためにタープ泊などを検討していましたが、

気温が一番低い時でマイナス5度、

場所によっては蚊が沢山いる場所もあるため、

さまざまな環境に対応できるDCF(ダイニーマ)のテントを購入。

軽量はもちろん、DCFは保水をしない生地なので、

雨や結露で濡れて重くなったりしません。

乾かす必要がなく早い撤収が可能になるため

ロングディスタンスハイキングに適していると思います。

欠点はとにかく高額、通気しない生地のため結露しやすいところ。

こちらのメーカーも取扱ないですが、

他のメーカー、Litewayなどメーカー在庫があれば取り寄せは可能です。



ジョン・ミューア・トレイル 準備②_d0198793_12082871.jpeg

【スリーピングバッグ】

スリーピングバッグは寝袋タイプではなく、

背中とフードが無いキルトをチョイス。

背中はダウンのロフトが潰れる、

フードジャケットを着て寝るのでフードは不要、

その分のダウンを前面に使用することで

総重量500gでマイナス3度まで対応。

寒さには強い方なので厚着をして寝れば対応出来るのでは・・・

多少不安ですが

当店でもメーカー在庫あればお取り寄せ可能です。



ジョン・ミューア・トレイル 準備②_d0198793_12171424.jpeg


【エアマット】

キルトを使用する場合、背中の保温はエアマット頼みになります。

よってR値4.3と暖かめのマットを用意。

こちらも販売中。


ジョン・ミューア・トレイル 準備②_d0198793_15513626.jpeg

ジョン・ミューア・トレイル 準備②_d0198793_12294990.jpeg

【インサレーション】

キルトがダウンなので、保温着は化繊綿のものをチョイス。

もしも濡れてしまった時、両方ダウンだと致命的になるので。

当店取扱いあり。


ジョン・ミューア・トレイル 準備②_d0198793_12340623.jpeg

【ウィンドパンツ】

9月のJMTはほぼ雨が降らないため、

レインパンツではなく防風防寒用途のウインドパンツが定番。

軽くて嵩張らないので、日本でも短パンの時の備えとしておすすめ。

お取り寄せ化。


【着替え】

渡渉が頻繁にあるため靴下の替えは必要。

寝る時は気分的に行動着と別にしたいので、

メリノのノースリーブとAlpha Directを上下で着て、

保温性も確保。



ジョン・ミューア・トレイル 準備②_d0198793_15522273.jpeg

ジョン・ミューア・トレイル 準備②_d0198793_12465859.jpeg

【ベアキャニスター】

ベアキャニスターとは、熊には開けることも壊すこともできない

頑丈な携帯食料ボックスでJMTの必携品。

違反者は罰金&退場になるらしいです。


テント場に熊を寄せ付けないように、

食料は必ずベアキャニスターに入れ

テント場から離して置くことが義務付けされています。

また匂いが残るためテント場での調理も禁止です。


一番大きいサイズのもので

1週間分ぐらいの食料が入り重さは約1kg。

重いし、嵩張るしで軽量化最大の難関です。


JMTではほぼ全てのハイカーが同じものを持っているので、

区別化のためにステッカーチューンなどが必要不可欠。

みんなこれを椅子代わりにも使っているようです。


北海道の熊対策、

テン場によってはフードコンテナが設置してあるところもありますが、

無いところでテン泊をする場合は、人間にも熊にも有益な

ベアキャニスターを持参することを検討してみても良いかもしれません。

こちらも取扱あり。


ジョン・ミューア・トレイル 準備②_d0198793_13034816.jpeg

【浄水器】

基本的に給水は川からになるので浄水器は必須。

補給出来る場所は多く、頻繁に使うことになるため

浄水スピードが大事。

KATADAYNかPlatypusになるが

ペットボトルに付けられる方で

Platypusを選択。


【ガスバーナー】

火を使う場合はガスバーナーか指定場所の焚き火のみ。

食事は主に水やお湯で戻すドライフード。



ジョン・ミューア・トレイル 準備②_d0198793_21331240.jpeg

ジョン・ミューア・トレイル 準備②_d0198793_13074203.jpeg

【トイレスコップ・携帯ビデ】

JMTにはもちろんトイレはありません。

スコップで地面を掘って用をたします。

紙を捨てるのは禁止なので携帯ビデを使う人が多いです。

携帯ビデはペットボトルに取り付けて使用します。

大雪のバイオトイレでも紙の使用を減らせるのでおすすめです。

他社のものが取扱あり。


ジョン・ミューア・トレイル 準備②_d0198793_14191028.jpeg
【日傘】
海外のロングトレイルといえばコレ。
9月でも日中は気温が30度以上になり、
標高も高いので暑さ、紫外線対策は必須。
耐久性、予備のポールとしても使えるので
非折り畳みのものを使用。

などなど、
これら全部をバックパックに詰めたベースウェイトが4.6kg。
(ベースウェイトとは消耗品を含まない重さ、含めた重さをパックウェイト)
残り約6kgで水2Lと食料をパッキングして
ギリギリ11kg以内という感じです。


ジョン・ミューア・トレイル 準備②_d0198793_15534029.jpeg

バックパックに詰める分とは別に財布、パスポートなどを入れる
ファニーパック(小さなウエストバッグ)にスマホなどが入ります。
少しセコい感じはしますがこれはベースウェイトに含まなくて良いらしい。

ジョン・ミューア・トレイル 準備②_d0198793_14482675.jpeg

【ヘッドライト】
充電ケーブルをUSB-Cで統一したかったので買い替えました。
充電中は使用することが出来ないものが一般的ですが、
これはモバイルバッテリーで充電しながら使用可能。
予備のヘッドライトが不要になります。
取り寄せ可能。

【モバイルバッテリー】
JMTでは日本と同じく地図はGPSアプリが主流のため、
モバイルバッテリーは必須。写真、動画も沢山とりたいので、
10,000x2個の20,000mAhを準備。
20,000mAhを1個にしなかったのは、
充電時間の短縮と壊れた時のリスク分散を考えて。

以上、JMTに持っていく装備をまとめてみました。
出発までに1ヶ月ほどあるのでまだ更新するかもしれませんが、
とりあえずこれで頑張って歩こうと思います。
海外ロングトレイルに限らず、
テント泊登山の軽量化などの参考になれば幸いです。

次のブログは実際に歩いたレポートになるかと思います。
無事に歩けたらですが。

最後までご覧いただきありがとうございました。

by shugakuso4 | 2025-08-02 16:34 | 白石店 ウェア