北大店の玉置、橋本、双樹、白石店の泉の4人で
カムイエクチカウシ山1979m(通称:カムエク)と
ピラミッド峰1853mへ!
1泊2日の装備を持ち、中日高の懐に入っていくルートです。
カムイエクチカウシ山は過去にはヒグマとの接触事故も起きているので、
ヒグマにも注意が必要です。
カムエクを10数回以上登ってガイド資格もある今回の隊長「双樹」
20年前に登ったことのある「玉置」
初めてのカムエクだが沢登経験豊富な「泉」
全くの沢初心者の「橋本」という4人のメンバー構成です。
自分自身、本格的な日高の山に登るのは初めてなので、
まず沢靴選びからスタート。
カムエクは登山道が無く、基本的に沢を詰めて登っていくスタイルで、
沢靴は必須。なおかつ巻き道や上部は藪漕ぎなどもあるので、
パックラフティング、シーカヤック、SUPでも兼用できるので
パドルスポーツ好きな自分向きかなと思っています。
多少ぬめった石もしっかりグリップしますし、泥の箇所も心配なかったので、
今回のカムエクには最適でした。
さて、登山のレポートですが。
中札内町内からとてつもなく立派なトンネルをいくつも通る
「道道111号静内中札内線」を進み、
日高横断道路ってとんでもない計画だった事を目の当たりにします。
この道路終点に車を停めます。
ここから沢登りをスタートする七ノ沢出合(であい)まで
約6キロの林道区間は自転車で時間短縮します。
自転車なら1時間ほどで七の沢出合に到着します。
通勤で使っていたグラベルロード、ようやく本来の使い方が出来た。
自転車をデポして、
ここから長い河原歩きがスタート。
尊敬する写真家の伊藤健次さんがNHKの番組で
「日高は基本的に沢が道なんです」と
言っていたのが印象に残ってますが、
まさにそのとおり。
1時間半ほどで八ノ沢出合に。
快適そうなキャンプ地がありツアーなどはここでテント泊することが多いそうです。
今回は一気に八ノ沢カールまで行く予定なのでここをスルー。
少し進むと、カムエクの稜線と八ノ沢カールが見えて俄然気分が上がってきます。
だんだんとゴロタ岩のサイズも大きくなってきて、沢登り感も増し増し。
標高1000m地点までは、傾斜も緩いのでもくもくと進む。
途中でオショロコマを釣ったり、清涼な沢登りを楽しみます。
1000m地点から滝が連続し、一気に急登が始まります。
滝を直登するところはないですが、巻き道も気を抜けません、油断禁物。
クマザサを束ねて持ったりしながらワシワシ進んでいくので、
グローブは必須です。
水は浄水器を使って沢水を飲みます。
自分はソーヤーミニをペットボトルに付けて沢水をすくって飲んでいました。
急登区間が終わると、視界が一気に開けて八ノ沢カールに到着!
ずっと聞こえていた沢の音も急に無くなり、静寂にそびえたつ伽藍のような大きな空間に包まれます。
貸切りのカール、今日はここでビバークです。
七ノ沢出合から約6時間かかりました。
日が沈むと急に冷え込みが厳しくなり、標高1500mにいることを感じます。
自分のテントはファイントラックのカミナドーム2。マットはサーマレストのネオエア。
シュラフは3シーズン用のイスカ280。
持参していたダウンジャケット、化繊綿のパンツを着こんで寝ましたが、
寒くて何回も起きました。
朝起きると、八ノ沢カールが朝日で赤く染まっていました。
ネオプレンソックスがバリバリに凍り付き、
もちろん沢靴もガチガチに凍ってました。
硬くて履けないのでとりあえずお湯で解凍。
7時に八ノ沢カールを出発。
まずはピラミッド峰を目指します!
誰でも判別できる3角錐のような形の山がピラミッド峰。
ピラミッド峰の陰に隠れて登っていきます。
今回のカムエク&ピラミッド峰を目指した本当の目的は、
ピラミッド峰から続く稜線1807峰に突き上げる「七ノ沢」の支流で、
昨年9月に滑落して亡くなった秀岳荘スタッフの慰霊登山でした。
持ってきた写真と、六花亭のお菓子で、友を偲びます。
日高には六花亭が良く似合う。
「なんとかここまで来れたよ!」
友が頂上で用意して待ってくれていたかのような青々とした快晴のもと
持ってきた写真と一緒に記念撮影。
本当の滑落箇所はエキスパートのみにしか行けない場所なので、
「とりあえずここで、許してね。」
凄いところを攻めていたんだなと、あらためてリスペクトしました。
再訪を約束してピラミッド峰を後にします。
時間があまりないからという理由で、カムエクは登らず帰るか、という
「カムエク登ったことあるハラスメント」を2人から受けますが、
当然そんなことは許しません。
ピラミッド峰とカムエクの分岐点からカムエク頂上までは40分ほどで到着。
今回の隊長の双樹から「早いペースによくついて来れてますね」と言われ
少しイイ気になる橋本、良いガイドは気分を持ち上げるのが上手です。
頂上を踏んだら一気に八の沢カールまで下り、デポしていたテントを回収して、名残惜しみながらカールを去ります。
少し下るとカールにいる間は忘れていた沢水が弾ける音が聞こえ、沢登りだったことを思い出します。
今一度身が引き締まる、下りも気を抜けません。
1000m地点まで下りて来たらホッと一息。
あとはのんびり帰るだけ。
良さそうな淵を見つけては竿を振ります。
小さいオショロコマが食いついてくれました。
最後の河原歩きが足にきます。長い長い。
ようやく七ノ沢出合の自転車デポまで到着!
疲れたね~
ここから下りメインのグラベルを楽しんで帰ります。
帰りはらくちん♪
到着~。2日間びっちり楽しみました!
帰りは帯広、インデアンカレーみなみ野店で夕飯。
ご当地グルメを頂き、帰路につきました。楽しい仲間と良い天気にも恵まれました!
自分一人では絶対にいけなかったカムイエクチカウシ山。ご同行頂いた仲間たちのサポートに大感謝です。初めて沢旅でしたが、やみつきになりそう。
今回、ヒグマとの遭遇はなく、気配を感じることもなかったですが、完全に彼ら彼女らの世界なので、配慮して行動していました。
また、増水などの影響で行動できなくなる可能性もはらんでいるので、事前の情報収集なども必須ですね。
今回の行程距離は9/24 1日目 13㎞9/25 2日目 16.6㎞合計30㎞(自転車区間12㎞含む)でした。
今度はエサオマントッタベツに行きたいかな~。
北大店ウェアコーナー橋本